2007年10月11日(木)16:49

ブラウン英首相はEU改革条約を拒否すると警告

ロンドン(AP)

イギリスはもし一連の例外規定の要求が満たされない場合は、欧州連合の改革条約を拒否する意向である。ゴードン・ブラウン首相は木曜日、ロンドンで欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ委員長との会談を終え、「もし私たちの要求するレッドラインが実現しない場合は、改革条約を受け入れることは不可能となる」と述べた。イギリス政府はEUの基盤となる改革条約のいくつかの条項について、例外規定や拒否権を要求している。とりわけ社会的安全や法制度に関する規定などである。

リスボンのEU首脳会議を一週間後に控え、ブラウン首相はイギリスの利益を擁護する強い姿勢を示した。「私にはイギリスが苦労して勝ち得た例外規定が条文に残るだろうと推測する充分な理由がある」と首相は語った。改革条約は頓挫した憲法に代わるもので、欧州連合の効率的な決定プロセスを可能にするものである。

ドイツ連邦議会では木曜日、フランクヴァルター・シュタインマイヤー外相が、EU改革条約が首脳会議で可決されるとの確信を表明した。「一連のプロセスの中で、私たちがこれほどゴールに近づいたことはない」と外相は述べた。

ブラウン首相は年内の下院選挙の実施を拒否したため厳しい批判を浴びており、EU首脳会議では内政上の圧力にさらされることになる。首相はまた、EU改革条約を問う国民投票を実施しないと発表して、労働党内においても欧州統合懐疑論者の憤激を買っている。労働党は欧州憲法をめぐる論議で国民投票の実施を表明していた。

ブラウン首相は12月にリスボンで開かれるEU・アフリカ首脳会議について、ジンバブエのロバート・ムガベ大統領が出席するならばボイコットするとあらためて表明した。バローゾ委員長は、私はこの決定を受け入れる。私自身はムガベ大統領が出席したならば、この機会にEUの姿勢を大統領にはっきりと伝えるつもりだ、と語った。

原題:Brown droht mit Ablehnung des EU-Reformvertrags




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